栃木県葬儀事情を考察 自治医大・中村教授らが論文

 自治医大公衆衛生学の中村好一(なかむらよしかず)教授(60)らは4日までに、本紙おくやみ欄の情報に基づく論文を学会誌「日本公衆衛生雑誌」に発表した。5年間に掲載された約7万人のデータを解析し、県内の火葬事情などを推察する内容。中村教授によると、世界的に見ても新聞の死亡記事を基にした研究は少ないという。

 論文名は「地方紙に掲載された自己申告型死亡記事」。2011~15年に掲載された全6万9739人の氏名、死亡日、年齢、通夜などの日時、喪主の続柄などをデータベース化した。死者の性別は喪主の続柄や名前などから推測した。

 死亡から通夜までの日数は「2日」が最多の33%で、「8日以上」は0・48%。8割は4日以内に行われていた。告別式は95・8%が通夜の翌日に実施されている。このことから、「東京などで起こっている火葬場の供給不足による火葬待ち現象は起こっていない」とみる。

 その上で「今後、高齢化に伴う死者増加で火葬場の供給不足は本県でも考えておかなければならない問題」と指摘。県内では友引の日を休業とする火葬場もあるが、「友引に火葬を行うことも解決策の一つになる」と提案している。