新春恒例の「まゆ玉市」が13日、足利市本城3丁目の徳正寺で開かれた。参道や境内には繭玉飾りなど縁起物の店が並び、商売繁盛や家内安全などを願う参拝客でにぎわった。
境内の虚空蔵堂修復に合わせて約280年前に始まったとされ、虚空蔵菩薩の新年最初の縁日に当たる1月13日に開かれている。当初は養蚕農家のための行事だったが、同市内で繊維産業が盛んになるにつれて商売繁盛などを祈願するようになったという。
この日は朝から晴天に恵まれ、本堂や虚空蔵堂前には参拝客が長い列を作っていた。参拝後はそれぞれの願いを込めて繭玉飾りやだるま、熊手などを買い求めていた。
同市出身で千葉市から家族で訪れた会社員浅沼大右(あさぬまだいすけ)さん(45)は「家族が今年一年無事で過ごせるように願った。久しぶりに来ましたが、昔と変わっていなくていいですね」と話した。