調査を行った二荒山神社周辺の様子

 【宇都宮】宇都宮商工会議所は9日までに、中心市街地の来街者などを対象に行った実態調査の結果をまとめた。宇都宮パルコ撤退後の来街頻度は「変わらない」と答えた人が全世代を通して約8割で、影響は限定的とみられる。しかし、JR宇都宮駅周辺からオリオン通り商店街などがある中心部へ移動する人が少ない傾向にあり、東口整備や2022年の次世代型路面電車(LRT)開業に向け、回遊性の向上が課題となりそうだ。

 調査は来街者の消費動向や商店街のニーズを知り、商業振興の資料として活用することを目的に、同商議所が2年に1回行っている。今回は昨年7月28、29日の日月曜、午前10時~午後7時に同駅東西自由通路とパルコ跡地の2カ所で、高校生以上385人に聞き取りした。

 パルコが撤退した5月以降の来街頻度は、どの世代も「変わらない」と回答した人が最も多かった。一方「やや減った」「かなり減った」と答えた人は20~30代の若年層に多くみられた。跡地に欲しい施設を問う項目(複数回答可)は「百貨店」が最も多い140人。次いで109人が映画館などの「娯楽施設」と答え、中でも10代が目立った。

 また「JR宇都宮駅周辺から二荒山神社周辺に回遊する予定がある」と答えた人が36%に対し「同神社周辺から同駅周辺」では48%に上った。駅利用者の数を考慮しながらも、金子敏(かねこさとし)事務局長(67)は回遊の中心が街なかから駅周辺に移りつつある状況を懸念。「市中心部はスポーツの世界大会を開催するなど環境が整ってきている一方、百貨店や小売店の減少で足を止める場所がなくなってきている。回遊性を高めるためには、集客できるコアをつくることが必要だ」と指摘した。