日光市長選、15票差の大接戦 自民、出遅れに悔やむ声 来春の県議選に影響も

 15日投開票された日光市長選は、元市議の会社員大嶋一生(おおしまかずお)氏(53)が、次点の前副市長阿部哲夫(あべてつお)氏(68)=自民推薦=を、わずか15票という異例の僅差で退けた。下馬評では「やや有利」とされた阿部氏を、福田富一(ふくだとみかず)知事も応援しただけに、阿部氏陣営から「勝てるはずだった」と嘆く声が上がった。同市関係の自民系候補は、昨秋の衆院選栃木2区に続いて連敗を喫したことになり、来春の県議選や今後の選挙戦略に影響を及ぼすとの見方も少なくない。

 県選管によると、今回の「15票差」は、2000年以降の市長選で最小差。114票差となった12年の那須塩原市長選以来の僅差だった。

 「残念だ。まず第一に出遅れ。しっかりと政策を浸透させられなかった」。福田知事は下野新聞社の取材に、悔しい表情を見せた。

 自民党県連今市支部は候補者擁立を模索し、阿部氏が立候補表明したのは、候補者4人のうち最も遅い1月上旬となった。一方、前回市長選に続き2度目の挑戦となった大嶋氏は昨年11月に出馬を表明。いとこの自民県議阿部博美(あべひろみ)氏も応援した。その翌月には、元市議会議長で農林業斎藤敏夫(さいとうとしお)氏(67)も候補者に加わり、自民系3分裂となった。

 元県議で同支部長の渡辺渡(わたなべわたる)氏は「(阿部氏は)行政経験も豊富で、序盤は手応えがあった。終盤で相手陣営が攻勢を掛け、逆転されたという印象だ」と説明。票差について「国政の逆風もあり、間違いなく15票差以上の影響はあった」と語った。

 一方、民進党幹事長代理の福田昭夫(ふくだあきお)衆院議員の後援会などの支援を受けた薬剤師の会社社長長谷川敬(はせがわひろし)氏(49)は、保守分裂で有利となるはずだったが、票を伸ばせなかった。民進県連の松井正一(まついしょういち)幹事長は「競ってはいたが、初陣でもあり、他候補を上回れなかった」と振り返った。