発掘調査が行われている摩利支天塚古墳。掘られた場所にはブルーシートが掛けられている

発掘調査が行われている摩利支天塚古墳。掘られた場所にはブルーシートが掛けられている

 【小山】県内最大級の前方後円墳である飯塚の国史跡「摩利支天塚(まりしてんづか)古墳」で、市は41年ぶりとなる大規模な発掘調査を始めた。墳丘形態の確認が目的で、1月末ごろには後円部に幅2メートル、深さ60センチの溝3本を掘り終える予定。総延長は82メートル。運が良ければ、これまで謎だった埋葬者のヒントが見つかるかもしれない。

 発掘調査は文化庁、県教委との事前協議を経て昨年11月26日に始まった。保存状態を確認し、今後の整備計画に生かす。発掘は2024年度まで続き、26年度には同古墳整備計画の基本設計、実施設計を策定。27年度からは史跡公園として本体工事に着手する。発掘調査の結果次第では年次計画が変動することもある。

 今回掘る溝は、後円部のほぼ中心を横断する。埋葬者の石室があると予想される真上に当たる。市内の古墳に詳しい市文化振興課の野口静夫(のぐちしずお)課長は「石室が横穴式か、竪穴式かだけでも判明すれば大発見になる」と話す。

 古代の下毛野国(現在の栃木県)では、6世紀を境に古墳が竪穴式から横穴式に変わったとされる。追葬ができない竪穴式は1人のための古墳、何度でも出入りできる横穴式は追葬ができるという違いがある。