毎朝、起き抜けに鏡の前に立つ。映る顔はいつ見てもいい男、であるわけはない。腫れぼったいまぶた、全体のむくみ…、酒席の翌日はまた違った顔つきになる▼そんな変化はもちろん、化粧や変装をしても間違いはほとんどないらしい。12月のしもつけ21フォーラムの講演で、NECの石黒憲彦(いしぐろのりひこ)執行役員副社長から最近の顔認証システムについて紹介があった▼1960年の文字認識を源流とする同社の顔認証技術は、米国の公的機関のテストで5回、世界一に輝いている。特に昨年は、これまでにない動態判別だった。最先端の技術だが、意外と身近になりつつある▼11月に宇都宮市で開催された3人制バスケットボールの世界大会の折には、選手らが利用する飲食店などの支払いで実証実験を行った。招待者の確認にも使われたが、トラブルはなかったという▼和歌山・南紀白浜では昨年、空港で登録しホテル、ショップ、水族館で顔認証により決済する実証を実施。好評で期間を延長した。同様に観光地を抱える本県にとって興味深い実例だ。家族連れのルームキー管理などメリットは大きい▼宇都宮市では最新の技術を応用したスマートシティーの研究が始まっている。顔認証はLRTをはじめ、幅広く活用できる可能性を秘める。未来の街は、どんな顔を見せてくれるだろう。