「鳥居家のお茶」再発見 壬生、茶摘みなど体験

 【壬生】町民活動支援センターみぶりん(玉田英二(たまだえいじ)センター長)は12日、上稲葉の茶畑で地域住民向けイベント「大名鳥居(とりい)家のお茶再発見」を行った。同所赤御堂(あかみどう)地区では明治時代初期、旧大名鳥居家にゆかりの製茶工場が一大事業を展開していたが、現在はあまり知られていない。郷土の歴史を学ぼうと、町民や関係者約50人が茶摘みなどを体験した。

 町歴史民俗資料館によると、壬生藩最後の藩主である鳥居忠宝(ただとみ)は引退後、赤御堂に隠居。忠宝とともに同所に移住した旧藩士たちは廃藩置県後に失職した士族が収入を得られるようにと、赤御堂の荒れ地を開墾し茶の木を植えた。1878(明治11)年には忠宝を保護人として製茶工場「共産社」を設立した。

 最盛期には900人が働き、米国のボストンを中心に年間約20トンを輸出した。だが明治10年代後半の農産物価格下落の影響を受けて出荷量が減少し、経営が悪化。同工場は解散となり、茶畑は公売にかけられた。工場の正確な位置などは分かっていないが、当時植えられた茶の木は今でも同地区に残り、個人が所有している。