中学校の研究会で行われた、メリーランド高等学院についての講話=昨年11月、栃木市内

 自立訓練や就労支援を受けながら、特別支援学校では取れない高卒資格も取れる学校は、これまで全国でもあまりなかった。有識者は、4月に栃木県栃木市で開校するメリーランド高等学院に「生きづらさを感じている子どもたちの受け皿となる」と期待を寄せる。

 同市によると、通常の高校では普通科目の履修が前提となり、福祉の視点を取り入れるのは難しいという。同市福祉総務課の担当者は「特に自立訓練は『学校を卒業してから社会に出るために受けるもの』という考え方がほとんど」と指摘する。普通科目の履修と福祉が一体となる高校が出始めたのは近年。一昨年4月には同校の姉妹校(通信制)が福岡県久留米市に開校した。

 宇都宮大教育学部の石川由美子(いしかわゆみこ)准教授(障害児心理学)は「(発達障害がある人は)ある時点でつまずいてしまうと、その受け皿がなかなかないのが現実。安心して学校に通いながらスキルを身に付けられることには意味がある」とする。また「福祉と連携し内容の充実について深く議論していくことが必要」と強調した。