近く大規模修繕が始まる鬼怒橋

 【宇都宮】土木学会の「選奨土木遺産」に認定されている石井町の「鬼怒橋」。鬼怒川に架かるこの道路橋は完成から90年近くたつが、今なお現役だ。近く、鋼材の補修や塗装など市の大規模修繕が始まる予定で、専門家は「建造当時の技術力や美意識を兼ね備えた貴重な橋。末永く継承してもらいたい」と話している。

 鬼怒橋は長さ約560メートルのトラス橋。初代の橋は1915(大正4)年に架かり、木造だったという。腐食や老朽化から、1931(昭和6)年に現在の橋が完成した。

 れんがと切石積みの橋脚の上に15連の曲弦トラスが連続する景観などが評価され、2010年度の選奨土木遺産に認定された。17年度には市のまちなみ景観賞の部門賞(歴史文化部門)にも選ばれている。

 市によると、今回の規模の修繕は同遺産の認定以降では初めて。定期的に実施している点検の結果、必要になったという。トラスの鋼材の補修、塗装のほか、橋の上部と橋脚の間で変形などを吸収する「支承(ししょう)」と呼ばれる部材の修繕、交換を予定。14ある橋脚は今もしっかりしており、補修は1カ所にとどまる。