山頂で手を合わせる参拝者

 【日光】「福銭(ふくせん)貸し」という珍しい信仰が残る萩垣面(はんがきめん)の外山(とやま)(880メートル)で3日、毘沙門天の縁日が開かれ大勢の参拝客でにぎわった。

 昔から山頂のお堂で信者に事業の種銭を貸し出し、翌年の縁日に借りた額を倍にして返す習わしがある。巡り巡って福を授かるといわれ、福銭は100円を「100万両」と計算する。「硬貨で2千万両お願いできますか」といったやりとりも聞こえた。

 外山は栃木の百名山の一つで、日光山輪王寺の飛び地境内。途中から直登に近い参道を30分ほどかけて登ると、山頂では絶景が待っている。雪をかぶった日光連山や茨城県の筑波山が眺められる。

 毎年、参拝しているという宇都宮市中今泉4丁目、自営業井上加寿美(いのうえかずみ)さん(52)は「お客さんに、福銭でおつりを渡すと喜んでくれます」と大事に福銭の袋を手にしていた。