病気や災害などで親を亡くした子どもたちの進学を支援するあしなが育英会のあしなが奨学金で「あしながさん」と呼ばれる継続寄付者が県内で伸び悩んでいる。2018年度は218人。10年前の2倍近い数だが、ここ5、6年は横ばいが続いている。継続寄付者は、奨学金安定運営の大きな柱の一つ。全国的には既に減少が進んでおり、運営側は危機感を募らせている。

 育英会によると、年1回や3回、毎月など決まった頻度で500円以上の定額を寄付する県内の継続寄付者は09年度に116人だったが、11年度に186人と増加。東日本大震災がきっかけになったという。その後は210人台で推移。継続寄付者の寄付総額も、13年度以降は800万円台前半で横ばいが続く。

 継続寄付以外も含めた県内の18年度の寄付総額は約1370万円。うち6割を継続寄付者の寄付が占めており、奨学金を続ける上で重要な存在となっている。

 継続寄付者の減少は全国でも顕著。18年度は2万8602人で、5年前から約6300人減った。高齢による“引退”や、遺産の寄付(遺贈)に切り替えるケースが増えているためという。

 一方、18年度から返済不要の給付型奨学金が従来の無利子貸与型奨学金に上乗せされ、希望者の増加に伴って奨学生は急増。全国では18、19年度の2カ年で17年度の1・4倍近くに増え、県内も同じ傾向という。

 育英会の担当者は「県内は横ばいとはいえ、あしながさんの高齢化が進み、危機感は強い。1回の大きな寄付以上に、少額でも幅広い世代からの継続的な支援が重要」と話している。