市町支援で「心を一つに」

 

 「いつ、どこで、どのような災害が起きても不思議ではない時代です。行政も建設業界も心を一つにして『ワンチーム』で対策に取り組んでいかなければなりません」

 昨年4月に理事長に就任し、その半年後に台風19号による水害が発生。同センターは発生直後から県職員OBの「災害復旧技術アドバイザー」を被災市町に派遣し、災害査定や復旧工事発注業務などの支援に当たった。2017年度にアドバイザー制度が創設されてから初の現場派遣となり「市や町から感謝の言葉を頂きました。今後も速やかな対応をとれるよう準備を整えたいと考えています」と強い意欲を示す。

 一方、12年に中央自動車道笹子トンネルで天井板が落下した死亡事故を受け、改正道路法は各自治体にトンネルや橋梁の5年ごとの近接目視点検を義務づけており、同センターは市町から地域一括で業務委託を受けている。「点検2巡目では、ドローンやAI(人工知能)技術の導入で費用の低減化を図ります。さらに、点検の結果を基にした長寿命化計画の策定や計画に基づく補修工事の支援にも力を入れていきます」

 合併により同センターの業務部門となっている旧・県下水道公社は1980年の創設から40年目の節目を迎える。「これを機会として下水道の普及や水環境保全に対する理解が高まれば」と期待し、講演会などの企画を準備中だ。

 建設業界で深刻化する担い手不足の解消にも心を砕く。県とのタイアップで昨年から「インフラガイド」として県職員OBを県営塩原ダムに派遣。ダム見学会の参加者に対し通常では見られないダム内部などの案内役を務めている。

 「若い人たちにダムなどの公共施設の必要性を知っていただくことでインフラ管理・整備に携わる人材育成につなげたい。人々の暮らしを守るためになくてはならない仕事であることを、これまで以上にPRしていきたいと思っています」