改革と挑戦で輝き続ける

 

 国の医療費抑制や少子高齢化の進展、地域で加速する人口減少など、医科大学を取り巻く環境は年々厳しさを増すばかりだ。そんな中、2018年に学長に就任して以来、「学生および教職員にとって魅力ある大学」「未来を拓く良質な医療人の育成のもと、輝き続ける大学」を掲げ、さまざまな改革と挑戦を続けている。新年を迎え「本学のさらなる発展のためには魅力ある教育・研究・診療環境の提供と夢のあるプロジェクトが不可欠です」と力強く語る。

 その言葉通り、昨年からさまざまなプロジェクトが動き始めている。その一つが病棟の再編で、これまで明確に分かれていた内科と外科を担当の臓器・器官ごとに同じフロアに配置するようにした。「例えば、心臓血管のフロアにも循環器のフロアにも内科と外科が入ります。これにより患者さんに関する情報の交換、共有が効率的に行え、患者さんも病棟をあちこち移らなくて済むので負担が少なくなります。今年は、この新しいシステムで病院が動き出します」と説明する。

 研究面では昨年、病態が解明されていない難病や治療法が分かっていない病気の基礎研究を行う「先端医科学研究センター」を新設した。現在は再生医学と認知・記憶の二つの研究部門があり、「再生医学では、脂肪組織由来の幹細胞移植が進んでおり、この他にミューズ細胞を活用した脊髄損傷と心筋梗塞に対する治験も始まっています。認知・記憶の研究も認知症の治療につながる可能性があります」と期待をかける。

 もう一つ、五輪イヤーにふさわしいプロジェクトが控える。「20年度からスポーツ医学を臨床で始め、翌年度には基礎的な講座を立ち上げたい。栃木県にはさまざまなプロスポーツがありますし、一方で健康を保つためにスポーツに科学的にアプローチすることにも意義があると考えています」

 今年もまた「夢のあるプロジェクト」が改革を加速させていく。