持続可能社会へ取り組み

 

 宇都宮大学は昨年、創立70周年を迎えた。それに合わせるように教育システムの改革を行ってきた。2016年に地域デザイン科学部を開設、続いて国際学部の改組、昨年は大学院を地域創生科学研究科に統一、工学部の4学科を一つにした基盤工学科の開設と続いた。「狭い専門だけを知っていればいいという時代は終わりました。専門家も幅広い知識を身に付ける必要がある。大学院であっても同じということです」

 そして今春、全国初となる「共同教育学部」がスタートする。「私がやらなければならないと考えていた総仕上げと言ってもいいでしょう」。群馬大と共同で一部の教育課程を編成し、学部教育を充実させる。学生は卒業要件として相手側大学の単位を2割以上取ることが大きな特徴。学生の移動は合同ゼミ合宿の形を取る「教職特別演習」などに限られる。

 「少子化や、教員需要の減少、国からの予算の減少などで、規模の縮小など教員養成機能の維持が難しくなると予想されています。そこを両大学が連携・共同し、互いの強みを組み合わせることで、質の高い幅広い教育が提供できます。地域の初中等教育の質をしっかりと確保し、優れた質の高い教員を維持していく責任を果たすことができるのです」

 「地方国立大学は地域の知の拠点として地域を元気にするエンジンでなければならない」が持論。県内自治体との相互友好協力協定は本年度内に全自治体と締結する計画だ。

 同大の理念と方針に「持続可能な社会の形成を促す研究を中心に」という文言がある。国連が掲げ193の国と地域が合意している持続可能な開発目標SDGsと共通する。そのSDGsからみた「THE世界大学インパクトランキング2019」で、日本国内では4位になった。「以前からやってきたことが評価された結果。宇大スピリットの3C(チャレンジ、チェンジ、コントリビューション)精神とSDGsを2本柱に地域を元気にしていきます」