「東西2工場体制」始動へ

 

 長年の宿願だった「東西2工場体制」がいよいよ今年、現実のものとなる。今春、岡山県の水島臨海工業地帯の玉島ハーバーアイランドで新工場の建設が始まり、秋頃からの稼働を予定している。

 「これまで那須工場(大田原市)を拠点に東日本を主なエリアとしてきましたが、岡山工場という新たな拠点ができることで西日本にも本格参入していきます。今年は東西2工場体制の確立を目指し、全社的な協力体制を構築してまいります」と決意を新たにする。

 同社は有機溶剤をメインとしながらも、近年はウレタンなどの加工を手掛ける樹脂カット事業や、アスベストを除去するなどの特長を持つ塗膜剥離剤事業を新たな柱とした多角化が好調な業績を支えている。生産の主力を担う那須工場では、昨年増設した第5製造棟の稼働により生産効率が著しくアップ。「那須工場は生産設備が完成しつつあるので、今後は生産性を上げていくためにハードよりソフト面での投資を進めていきます」

 一方、一般消費者を意識した製品も着実に成長している。18年に発売したペット用の歯磨きジェル「スカロー デンタルジェル」は、獣医師を通じた販売が拡大し、わずか1年で目標の1万本を超える人気ぶりだ。「利益率の高い製品なので、今年はさらに力を入れていきます。ユーザー・獣医師からはペットの耳の殺菌用の薬剤の開発も求められていて、大学の獣医学部との共同研究を検討中です。今後も異業種とのコラボレーションを積極的に進めていきたいと考えています」

 全社員の平均年齢は35歳と若く、工場などで不足している中間管理職の育成が急務になっているという。那須工場には今春8人の新卒者を迎える予定で「自分自身でよく考えて行動し、結果に対して自分で責任を取れる。そんなリーダーに育ってほしいですね」と会社の未来を担う「人財」に熱いエールを送る。