信頼感で人材を集める

 

 「昨年6月から英、仏、日本語に堪能なスリランカ人の女性社員を採用しまして、これまで以上に外国人をサポートできる環境になりました」と開口一番。19年前に派遣業を創業した当初から、外国人労働者の登録を積極的に進めた、県内のパイオニアである。

 宇都宮市や真岡市を中心に製造業、事務職など幅広い業種へ人材を派遣し、現在は南米、アジア、中近東などの30カ国、約1千人の外国人労働者が登録。彼らの信頼は厚く、ほとんどが口コミで集まり、右肩上がりの売り上げアップを更新し続けている。昨年7月に宇都宮市大曽にアットホームな新社屋を建設。利益を10人いる社員に還元しようと、海外への社員研修旅行も実施した。社員一人一人の意識を高め、愛社精神を育てること、待遇面でも長く勤められる会社づくりを心掛ける。

 モットーは、「誰とでも分け隔てなく自然体で接すること」。50歳で銀行を早期希望退職し、イートランドの新規事業を任されてのスタート。変化の激しい派遣業界に飛び込み、法律の勉強から始め、急な欠員の手配、外国人登録者に寄り添おうと、スペイン語まで勉強した。「やはり、人と人のつながりが大事。言葉は分からなくても相手を思うハートが伝わる」。一方で元銀行マンらしいしっかりとした計数管理で、無借金経営を誇る。仕事に対する熱意と使命感は、ずっと変わらない。

 2016年2月にはもう一つの柱である外食チェーン「やよい軒」のフランチャイズを展開するコメールを設立。現在は県内で4店舗を運営し、売り上げは人材派遣業と肩を並べるほど成長した。

 「今後も慎重に出店を重ね、群馬や茨城など北関東に展開していきたい。しかし、今年は事業の拡大よりも、後継者・リーダーの育成に注力するつもりです」。業績が上がっている今だからこそ、足元を盤石なものにするという。責任感あふれるリーダーの慧眼(けいがん)が光る。