目標達成へ人材を育成

 

 サントリースピリッツでは、洋酒部門とRTD(レディ・トゥ・ドリンク=缶チューハイなど、すぐ飲めるアルコール飲料)が順調な伸びを示している。特にRTDのレモンサワー市場が極めて好調だ。「こだわり酒場のレモンサワー」は、居酒屋などの業務用から火が付き、梓の森工場から家庭用の瓶、缶を完成品として送り出した。

 RTDは今後も伸びるとみる。昨年10月には生産効率を上げるため、設備の一部改良などを行った。「これらを基盤に今後、生産性をさらに高めるための取り組みを進めていきます。併せて今年は、こうした体制を支えるための人材育成にも力を入れていきたいと思っています」

 サントリーグループは、「未来へつなぐ、環境ビジョン2050」を掲げ、その達成に向けて「2030年目標」を打ち出している。この中で水使用の削減や二酸化炭素排出削減などの具体的数値を示した。「実現に向けて今年はスタートの年になりますので、そのためにも人材の育成は欠かせません」と、ハード・ソフト両面での充実を見据えている。

 AIやIoTなどデジタル革新は目覚ましいものがあるが、それらをまだ、ものづくりの中に生かし切っていないとの認識もある。「人手がかかるところをデジタル技術に置き換え、生み出した時間を有効に活用し、働き方改革につなげたい」。これらを具体的に現場に提示し、浸透を図ることを今年の方針に据える。「若い人たちにはデジタル化をトライアルの場として、積極的に挑戦してほしい」。工場に勤務する社員たちの平均年齢は35歳。将来を担う若い力に期待をかける。

 昨年の台風19号では、工場のある栃木市周辺も大きな被害を受けた。工場からもボランティアとして多くの人たちが復興に携わり、サントリーグループとして寄付も行った。この地で創業してから40年を超え、今後もしっかりと地域密着を進めていく決意だ。