最新機器で業務改善提案

 

 昨年秋の台風19号では、多くの得意先が被災した。機器の損傷にとどまらず、多くの情報がデータ化されている現在、それらが破壊されてしまうと、企業の存続自体が危ぶまれる事態にもなりかねない。予想しがたい災害だったとは言え、「事前に情報提供をすべきだったとの反省があります」。11月に開いたセミナーではBCP(事業継続計画)の観点から、データをクラウドに上げるシステムなどの提案を行った。

 一昨年秋に登場した「アペオスポート-Ⅶ」「ドキュセンター-Ⅶ」は、従来の複合機から大きく進化。スマートフォン感覚で扱える操作性に加え、クラウドとの連携もスムーズになった。「電子化の重要性は分かっていても、これまでは使い勝手がよくありませんでした。今回の複合機は、機器そのものが電子化のツールとして使えます」。働き方改革に直結する機能を備えている。

 こうした機器の進化を生かして、単にパッケージの商品として売るのではなく、得意先のそれぞれの事情に合わせて業務改善の提案をする。同社で独自に作った「おまかせカタログ」には、今年4月施行の働き方改革関連法の詳しい解説が記載されている。「困ったことがあればゼロックスに相談してみようという関係を築きたいと思っています」

 自社内での電子化にも大胆に挑戦してきた。「お客様にお勧めする以上、自分たちで実践しなければなりません」。現場の実情をそのまま見てもらうため、フリーアドレスのオフィスを開放してセミナーを開いている。各界の第一人者を招へいして行う「エグゼクティブセミナー」には150社の参加がある。

 トナーの交換で金や銀、特殊な赤などがプリントできるようになり、印刷業界との連携も強まっている。「まだまだお客様のお役立ちに届いていないところが多いと思います。継続的な信頼関係をつくりたい」。全社員が一丸となった社内体制づくりで新しい年に挑む。