LRT通じ本県発展を

 

 宇都宮市、芳賀町が22年3月の開業を予定し、整備を進める公共交通LRT(次世代型路面電車)事業で、鬼怒川の橋梁工事を共同企業体(JV)の1事業者として手掛ける。また、下野市に関連会社の工場を保有するほか、栃木市にアラミド繊維(鉄筋と違って錆びないという特性を持つ)の製造工場を持つ。「LRT工事を通じて栃木県全体の発展に寄与できればいいですね。新しい価値で『ひと』と『まち』をささえてつなぐグローバル建設企業という将来像を実現します」と抱負を語る。

 コンクリート橋のスペシャリストとして国内だけでなく世界各国で事業を手掛ける。2006年にはタイとラオスの国境に架かる第二メコン橋を、15年にはベトナムのニャッタン橋(日越友好橋)、カンボジアのネアックルン橋(つばさ橋)を完成させた。ネアックルン橋はカンボジアの紙幣にも描かれている。アジアハイウェイの路線と重なるメコン河流域の経済回廊の要となる橋も手がけた。

 建設業界の情勢は東京五輪や既存インフラの維持更新など堅調に推移するとみている。「東京五輪後も減災、強靭化対応や首都圏の再開発、大阪万博、統合型リゾート施設(IR)などプロジェクトは多く、需要が期待できるでしょう」と分析する。

 2020年は中期経営計画の2年目で、「勝負の年」と位置付ける。「建設生産性の向上、働き方改革に取り組みます。外国人技術者の活用や女性の活躍推進など建設業界の魅力をアップし、担い手の確保に向けた取り組みを進めていこうと考えています」と話す。

 「昨年の台風19号は過去に例がない規模の被害をもたらしました。これだけの大きな被害があると、まちづくりに関する意識を根本的に変えていかなくてはなりません」。台風では出身地の足利市も大きな被害を受けた。「我々としては地元の建設会社さんに協力しながら、災害に強い構造物を提供していきたい」