とちぎの星を全国区に

 

 昨年の台風19号はコメ、イチゴ、トマトなどの本県の主要農産物に大きな被害をもたらした。「自然災害が多かった一年で、特に台風19号は大きな痛手でした。復旧に向けて今も全力で取り組んでいます」

 その一方で、明るいニュースもあった。皇位継承の重要祭祀(さいし)「大嘗祭(だいじょうさい)」の中心的儀式で使われるコメに、本県オリジナル品種のコメ「とちぎの星」が選ばれた。天皇陛下が神々に供え、国と国民の安寧、五穀豊穣(ほうじょう)を祈られた。「斎田の耕作者『大田主』に高根沢町の石塚毅男(いしづかたけお)さんが選ばれたことは本県の農業界にとってとても名誉なことでした」と感慨深げに語る。

 昨年は大嘗祭の影響もあり、とちぎの星という名前が全国的に広まった年でもあった。「東京で『とちぎの星』のプロモーション活動を行いましたが、大勢のマスコミの方が取材に訪れるなど引き合いも多いですね。『とちぎの星』が全国区となる一大ブランドになっていけばいいですね」という。

 人口減少、人手不足に対応するため、7月にはJAグループ栃木として農業専門求人サイトを開設。労働力確保を支援する事業も展開する。「最近では女性の農業者も増え、機械化も進み昔の『キツい』というイメージはなくなっていますが、高齢社会となり人手不足は深刻です」と訴える。

 本県農業の現状については「栃木は中山間地域も多い。そうした地域で大規模化というのは難しい面があります。また農家の大部分は兼業農家、家族経営です。そうした中小規模の農家への支援が今後必要になってくるのではないでしょうか」という。

 3月には「全国いちごサミットinもおか2020」が開催される。その名誉顧問に就任した。「栃木のイチゴを地元の人にももっと食べていただきたい。そしておいしいというメッセージを全国に発信してほしいですね」と語った。