回収作業に向かう市職員を激励する大川市長(右)

 【栃木】台風19号で発生した災害ごみを撤去するため、市が全庁を挙げて取り組んでいる市職員の回収作業が26日、年内最後となった。仮置き場の管理運営を含めると、約2カ月半の間に延べ約5200人が従事。目標としていた「年内の生活圏からの撤去」をおおむね達成し、全庁体制での作業に一区切りを付ける。

 市の災害ごみの推計量は、県内最大の6万9430トン。発災後、災害ごみを市指定の仮置き場に運べない市民は、道路脇や空き地などに置かざるを得なかった。このため、市のいたるところが「勝手仮置き場」となった。市は復旧に向けた最大の課題の一つと位置づけ、ごみ回収班を組織。普段は窓口業務を担当する職員らが交代で担当した。

 市環境課によると、同日までに路上からの回収は完了。仮置き場にあったごみもほぼ撤去したという。今後は、ごみ処理施設「とちぎクリーンプラザ」で災害ごみを受け入れる方針で、搬入が困難な高齢者などは個別回収の相談に応じる。

 同日朝は、市庁舎西側の通用口に14人が集合。大川秀子(おおかわひでこ)市長が激励に訪れ、「市民はみなさんの姿を見て、心強く思ってくれています。最終日もけがのないようお願いします」と頭を下げた。その後、職員は手袋やマスクを手に、現場へ向かった。

 1度回収した場所に再度ごみが出され、同じ場所の作業を6回繰り返したこともあったという。橘唯弘(たちばなただひろ)生活環境部長は「一時は先が見えなかったが、神戸市や近隣自治体などの支援もあり、ごみを生活圏からほぼ排出できた。今後はごみの処分が課題となる」としている。