ボランティアと一緒に買い物する参加者=19日午後、宇都宮市江曽島本町

 宇都宮市災害ボランティアセンターは19日、台風19号で被災した高齢者を商業施設に送迎する「買い物バスツアー」を初めて行った。被災前の日常を取り戻すため、交通弱者でもある高齢者の悩みや被災によるストレスの解消を図った。参加者からは「自由に買い物ができて気分が明るくなった」という声が上がった。

 同センターを運営する市社会福祉協議会は11月中旬ごろ、災害ボランティアの派遣先で聞き取りを実施。元々、買い物に行くための交通手段に悩んでいたことに加え、被災により気持ちが落ち込んでいる高齢者が多かったという。さらに浸水被害で廃棄した家財や生活用品の補充も十分にできていない状況も踏まえ、ツアーを企画した。

 対象は被災した65歳以上の単身者や夫婦。この日は台風で氾濫した田川沿いの千波町や東塙田1、2丁目の住民9人が参加。午前9時半ごろ、東地域コミュニティセンターに集まり、ボランティアと一緒に茶会や体操などで交流した。

 正午ごろ、バスに乗ってアピタ宇都宮店へ出発。食品売り場や洋服店などに足を運び約2時間、買い物を楽しんだ。

 衣類を買った東塙田1丁目、皆川(みなかわ)トヨ子(こ)さん(86)は「車も無いし、買い物に行くのも大変。浸水で家の物が着られなくなっていたので良かった」。同2丁目、吉村倭文子(よしむらしずこ)さん(88)は「1人で家にいると落ち込んでしまうけど、気持ちがすっきりと晴れた」と話した。

 ツアーは20、24日も行う。参加希望者は、20日は錦地域コミュニティセンター、24日は西駒生自治会公民館に集合。午前、午後のみの参加もできる。(問)市社協080・2059・4003。