総会で正式に解散が決まった県被団協。60年の歴史に幕を下ろした=19日午前、宇都宮市中戸祭町

 県内在住の被爆者で組織する県原爆被害者協議会(県被団協)は19日、宇都宮市中戸祭町の県労働者福祉センターで第61回定期総会を開き、解散を決定した。会員の高齢化で活動の継続が困難と判断したため。被爆体験の伝承や核廃絶に向けた運動を続けてきたが、60年の歴史に幕を下ろした。

 県被団協は被爆者の健康や生活問題の解決のため1958年に設立された。会員は、ピーク時には約400人いたが、現在は約80人にまで減少していた。被団協は全国の都道府県で組織されているが、高齢化などを理由にこれまで奈良県や滋賀県などの4団体が解散した。関東地方の被団協の解散は本県が初めて。

 総会には役員や関係者ら13人が出席した。中村明(なかむらあきら)会長(87)は「今後運営する力がなくなり、決断しなければと思った」と語り、これまで活動に参加してきた会員や支援団体に向けて感謝の言葉を述べた。

 その後、中村浩(なかむらひろし)事務局長(90)が解散宣言を読み上げ、県被団協の解散が承認された。中村事務局長は「核廃絶という目的に達していないので残念だ」と言葉を詰まらせた。