刑法犯検挙者の約半数を占める再犯者への対策が求められる中、栃木県県民生活部は16日、「県再犯防止推進計画」の素案を明らかにした。主な施策として(1)生活環境の整備(2)更生意欲の醸成(3)サポート体制の構築(4)理解促進-の四つを挙げている。罪を犯した人の更生意欲を高めて立ち直りを支え、県民の理解を得ながら受け入れ態勢を整備することで、安全で安心な地域社会を目指す。

 同日、県庁で開いた第1回県再犯防止推進連携会議で示した。

 2016年施行の再犯防止推進法に基づくもので、計画期間は20年度から5年間。県によると、全国では17都府県が策定済みで、本年度末には計31都府県で策定完了となる見込み。

 再犯者の約7割が無職で、無職者の再犯率は有職者の約3倍と高く、就労支援は課題の一つ。このため県は素案で、職業訓練のノウハウを生かした支援や、県での保護観察対象者の臨時雇用、農業や林業での就労支援などを掲げた。

 更生意欲の醸成では、被害者支援センターとちぎとの連携も盛り込んだ。矯正施設などでの講話やパネル展示で、犯罪被害者の心情理解を促し、更生意欲の醸成を図る。

 県の特色として、計画の対象者を「犯罪をした者または非行少年もしくは非行少年であった者」のうち「更生への思いがある人」に限定。こうした人を独自に「自立更生者」と呼び、前向きな更生を促す考えだ。

 県くらし安全安心課の担当者は「これまで刑事司法手続きと県市町の関係は薄かった。計画の策定で連携の構築が進む」と話した。計画は18日~1月17日にパブリックコメントを行い、本年度内に策定する。

 県内の刑法犯の認知件数は03年の4万469件をピークに減少し、18年は1万1346件。一方で18年に県内で検挙した2551人のうち、47・5%に当たる1213人が再犯者だった。