県職員からグループ補助金の説明を聞く参加者=12日午後、栃木市片柳町2丁目

 台風19号災害から12日で2カ月がたった。被災事業所は復旧作業もつかの間、国、県の補助金申請に追われるが、上限額が大きく補助率の高い「中小企業等グループ施設等復旧整備補助事業(グループ補助金)」の申請はまだ出ていない。受け付け開始が11月末と日が浅く、グループ組成などがネックになっているとみられ、被災事業所の多い栃木、佐野の両商工会議所、大平町、粟野の両商工会は自らが代表になるグループ組成に動きだした。

 グループ補助金は被災した施設・設備の復旧が対象で、補助率4分の3、1事業者当たり補助上限額15億円(事業費20億円)。2者以上でグループを組成し、人材育成や事業継続計画(BCP)などの共同事業を盛り込んだ復興事業計画の策定を要件にしている。

 4商議所・商工会によると、被災事業所には「どの企業と組めばよいのか分からない」「代表になって取りまとめる事務まで手が回らない」「共同事業を立案、運営した経験がない」などの声があり、組成が想定より進んでいないという。

 このため4商議所・商工会は、同補助金が適用になった昨年の西日本豪雨など現地の経済団体の対応を参考に「地域生活・産業基盤型」グループの代表として組成に乗り出した。

 大平町商工会は9日に開いた構成員募集の説明会に44社、粟野商工会も10日に開催し19社が出席した。栃木と佐野の両商議所は12日に開き、計109社が出席した。宇都宮商議所も18日に開く。佐野市あそ、那須烏山の両商工会もグループ組成する方向だ。

 栃木商議所の説明会では和賀良紀(わがよしのり)専務が「多くの事業所が被災した災害だからこそ、商工会議所がやる役割がある。当会議所がグループ組成を担い、事業所の復興を支援したい」とあいさつした。参加者らは「自分のことで皆精いっぱい。(グループ組成の)音頭取りまでできない。商議所が動いてくれてありがたい」(設備業)と歓迎した。

 佐野商議所では担当者が「当会議所の船に乗っていただくイメージ」などと説明し、参加を促した。説明会後、「自分たちでグループを組むのは厳しいかなと思っていた。今日の説明を聞いて安心できた」(理容業)との声も聞かれた。

 このほか、立地する全11社が浸水被害を受けた足利市の毛野東部工業団地は、団地でグループを組み、申請する準備を進めている。