雲一つない青空の下で、黄金色に輝きながら頭を垂れる稲穂。子どもたちが鎌を使い一株一株刈り取っていく。背後にも階段状に水田が広がる景色は絵画のようで、自然とシャッターを切る回数が多くなった。

 10月から久しぶりに地域報道部に配属となり、最初の週末に取材した矢板市平野の兵庫畑地区での一幕だ。暮らしてこそ分かる地域の良さ。さまざまな場所に足を運んで地域を肌で感じていきたい、と思いを新たにした。

 兵庫畑地区では地元農家でつくる守る会がオーナー制度を運用し、棚田を守っているが、高齢化で岐路に立っているという。話を聞き「どうにか美しい景色を残してほしい」と思ったが、取材した県外オーナーの言葉にはっとさせられた。

 「何とか制度が続いてほしいが、われわれは年に数回訪れるだけ。毎日苦労する地元農家の方々を考えると、簡単に続けてほしいとはいえない」

 地域の一員として、思うだけでなく、共に考えたい。