作新学院高の硬式野球部の生徒が練習中に体調不良を訴え、脱水症状や低血糖症などと診断された問題に、県内の有識者は「指導者は常にリスクを自覚し、積極的に水分や栄養補給を促す必要がある」などと指摘した。

 管理栄養士で宇都宮文星短大の大津智仁(おおつともひと)専任講師(35)=スポーツ栄養学=によると、低血糖症は空腹時の激しい運動でエネルギーが消耗すると発症しやすくなり、意識障害や手足のしびれなどの症状が現れる。最悪の場合は昏睡(こんすい)状態になり、命の危険もあるという。

 作新学院高の今回の場合は、昼食を取らずインターバル走などの練習を続けていた。大津専任講師は「部活動の際は当日の朝食の有無や、前日の練習の疲労の度合いも影響し、発症することがある」と体調管理の重要性を訴える。

 生徒たちは脱水症状や熱中症にもなっていたという。大津専任講師は「夏場に比べ冬場は汗をかきにくく、水分補給が少なくなりやすい」と冬場の運動時のリスクを説明し、小まめな水分補給などを呼び掛けた。

 部活動の安全対策に詳しい石田弘太郎(いしだこうたろう)弁護士(38)は「公立、私立に限らず、学校の指導者には安全配慮義務がある」と強調。「常に、生徒の安全に目配りしなければいけない」と指摘した。