就職を控えた本県出身の大学生が認識する「地元」には埼玉や東京も含まれ、近県の学生よりも広い範囲を指す可能性がある-。そんな分析を、法政大キャリアデザイン学部の田沢実(たざわみのる)准教授(キャリア心理学)が19日までに発表した論文「大学生の地元意識の広さ」で指摘した。一方で本県は近県の学生から「地元」と認識してもらえない側面も浮かび上がり、本県への就職を促す難しさが透けた分析とも言えそうだ。

 国が東京一極集中の是正を図って地元就職を推進する中、大学生の意識を調べようと、田沢准教授が就職情報大手「マイナビ」のアンケート結果を分析した。

 同社が全国の学生を対象に毎年行う「Uターン・地元就職に関する調査」では、地元と認識する都道府県を選ぶ設問(複数選択可)があり、卒業高校の所在地を選ぶ回答の割合が各地の学生とも90%を超える。

 一方で「所在地以外の県も地元」とした回答が20%を上回る場合、同社は「地元の認識範囲を捉える上で統計学的に有意」とみており、田沢准教授は「地元と認識すると就職に抵抗感が小さい」としてデータを活用した。