県県土整備部は3日の県議会一般質問で、県が管理する7ダムについて、放流に伴う下流域の浸水想定図を本年度内に作成する方針を明らかにした。ダム放流により大規模な被害が発生した昨年7月の西日本豪雨の教訓を受けたもので、台風19号の豪雨でも那須塩原市の塩原ダムで緊急放流が行われたばかり。放流時の自治体への通知についても、今後は規則で定められた1時間前よりも早く、詳細な情報を提供していく方針も示した。

 ダム放流を巡っては、西日本豪雨時に愛媛県内の放流で川が氾濫、大規模な被害が発生していた。台風19号の豪雨でも塩原ダムが夜間に約3時間半の緊急放流を実施。一部で護岸が損壊したが、氾濫などの大きな影響はなかった。

 浸水想定図を作成する7ダムは、西荒川ダム(塩谷町)と東荒川ダム(同)、塩原ダム、寺山ダム(矢板市)、中禅寺ダム(日光市)、三河沢ダム(同)、松田川ダム(足利市)。

 既に浸水想定区域が定められている別の河川やダムなどまでを範囲とし、本年度内に完成させて公表する。市町のハザードマップにも反映してもらう。国が管理する日光市の川治ダムでは、過去の被害などから既に浸水想定を定めている。

 一方、台風19号による塩原ダムの緊急放流は、県が1時間前までに下流域の市町に通知したが、夜間だったこともあり、各市町から「住民の円滑な避難に支障があった」などの声が上がったという。そこで今後は、より早い段階できめ細かく放流情報を提供していく考えも明らかにした。

 熊倉一臣(くまくらかずおみ)県土整備部長が小菅哲男(こすげてつお)氏(とちぎ自民党議員会)の質問に答えた。