高根沢町のJR宝積寺駅舎と自由通路、東口の「ちょっ蔵広場」は、新国立競技場の設計で脚光を浴びた、建築家隈研吾(くまけんご)氏が一体的にデザインした斬新なものだ▼駅舎の天井を見上げると、無数の木材が幾何学模様を描き、万華鏡のような美しさがある。広場の大谷石を使った建物の壁には格子風のデザインが施されて温かみがあり、見るだけでも十分に楽しめる▼この広場で1日に開かれる町主催の「高根沢ロックサイドマーケット」は、今年4年目を迎える。県内外の人に町の魅力を知ってもらうための「入り口」として位置付けられ、昨年は約4万人の来場者でにぎわった▼町の農産物を使った高根沢ちゃんぽんや米粉のスイーツ、パンなどのご当地グルメがメインだが、コーヒーや軽食のほか、革製品、陶器、ドライフラワーなどハンドメイド作家のものも含めて約120ブースが連なる▼雑貨ブームを反映して県外の出店者も多く、売れっ子作家の一点ものを求めて、遠方から訪ねる人もいるという。第1回の来場者は約700人。その後口コミやSNSなどで評判が高まり、県内で有数のマルシェイベントとして成長してきた▼今年は宝積寺駅開業120周年イベントも重なる。町民にとって自慢の駅舎を核にした取り組みは、街のにぎわいと交流人口の創出に貢献している。