2010年度に県が県議会各会派に交付した政務調査費(政調費、現在は政務活動費)のうち、約1億958万円が違法に使われたとして、市民オンブズパーソン栃木が福田富一(ふくだとみかず)知事に対して、当時の6会派に返還を請求するよう求めた住民訴訟の控訴審判決が27日、東京高裁であった。村上正敏(むらかみまさとし)裁判長は計約1266万円を違法と認め、福田知事に返還請求を命じた。18年11月の1審宇都宮地裁判決から約200万円増額した。
二審で違法と認定された額は、自民党議員会が522万円と最も多く、無所属県民クラブが332万円、民主党・無所属クラブが228万円だった。
判決で違法認定された金額
会派名(名称は2010年度当時) 一審 二審
県議会自民党議員会 634万円 522万円
無所属県民クラブ※ 70万円 332万円
民主党・無所属クラブ 291万円 228万円
みんなのクラブ※ 14万円 74万円
新政クラブ議員会※ 33万円 58万円
公明党県議会議員会 23万円 51万円
計 1065万円 1266万円
※は現在解消。金額は1万円未満を四捨五入したため合計が一致しない