18歳未満の子どもの心身に有害な犯罪被害(福祉犯被害)のうち、会員制交流サイト(SNS)を通じて被害に遭った子どもは2018年、県内で26人を数え、約3割に上ったことが26日、県警への取材で分かった。割合は2年連続で上昇した。大阪市の小6女児誘拐事件では、小山市、自称派遣社員の男(35)=未成年者誘拐と監禁の容疑で送検=と女児がツイッターでやりとりしたとされる。識者は「SNSを通して、子どもと加害者が接触しやすくなっている」と警鐘を鳴らす。

 県警少年課によると、県内の福祉犯被害で、SNSを通じた被害は15年36人、16、17年各27人、18年26人と横ばい傾向が続く。ただ全体に占める割合は16年の19・7%から上昇し、17年22・9%、18年28・3%に上った。

 18年の被害をみると、高校生が12人と最も多かった。次いで中学生11人、無職2人。小学生は1人だったが、15~17年に小学生の被害者はおらず、同課は「被害の低年齢化が進んでいる恐れがある」と懸念する。罪種別では、児童買春・ポルノ禁止法違反と、淫行などの県青少年健全育成条例違反が多く、未成年者誘拐などの「重要犯罪」もあった。

 SNSとしてはツイッターが目立ち、県警が18年に摘発したSNSを通じた福祉犯事件の約3割で、ツイッターが利用されていた。宇都宮大教育学部の川島芳昭(かわしまよしあき)准教授(教育工学)は、不特定多数に発信する「ツイート(つぶやき)」の特性に着目。「同じ興味や関心があるツイートで、子どもの警戒心が薄れてしまうこともある。逆手にとって接近する大人も多い」と指摘した。

 同課は被害を防ぐため、SNS利用に関して家族でルールを作ることや、スマートフォンなどからサイトなどへの接続を制限できるフィルタリングを活用することを推奨している。川島准教授は「親子で毎日、SNSを通じて誰と何を話したか話し合ってほしい」とも呼び掛けている。