小山市北部の桑地区から下野市の自治医大付属病院へ直接乗り入れる新しい生活交通の足について、小山市が地域ボランティアによる無償での輸送システムを検討している。高齢者の移動手段確保が目的。道路運送法の許可・登録を必要としない「互助」による輸送方法だが、運行主体はあくまでも市にある。来年度中の実施を目指している。

 市が用意した車両を、地域のボランティアや自治会関係者が運転することを想定している。料金が発生するといわゆる「白タク行為」で法令違反となるため、無償が前提条件となる。

 互助による無償輸送は、国土交通省が2018年3月に出した指針で実施可能な類型として例示している。その中では「市が費用の全額を負担して運行主体となり利用者から運送の対価を一切得ない」形であれば、道路運送法の許可・登録を受けないで市が主体となった輸送サービスが可能とされている。

 市域をまたぐ公共路線バスやデマンドタクシーは、タクシーなどの民業圧迫につながるとされ、ほとんどの場合が民間事業者の同意が得られない。一方、小山市内から自治医大への公共交通乗り入れは特に高齢者の要望が多い。取材に対し、浅見知秀(あざみともひで)小山市都市整備部長は「可能な限り高齢者が使いやすい予約システムを構築し、需要に応えたい」と話している。