来年から3年間の休止が決まった大田原マラソン。区切りの大会で一斉にスタートするランナーたち=23日午前、大田原市美原公園陸上競技場

 津久井富雄(つくいとみお)大田原市長は23日、同市美原公園陸上競技場で行われた大田原マラソン大会の開会セレモニー後、取材に応じ、同大会を2020年から22年まで3年間休止することを明らかにした。県内唯一の日本陸連公認フルマラソンで、32回を数える伝統ある大会。陸上関係者や参加ランナーからは「休止は残念」「内容を充実させ必ず再出発を」などの声が上がった。

 津久井市長は20年に東京五輪、21年にプレとちぎ国体、22年にとちぎ国体と3年間、大規模なスポーツイベントが重なることを「休止の大きな要因」とした。

 その上で「職員数の減少に伴いスタッフの確保が難しく、ボランティアも高齢化している。市の財政面を含め、総合的に判断した。断腸の思いだが、開催時期やコースなどの見直しを行い、必ずまた形を整えてスタートする」と語った。

 栃木陸上競技協会の渡辺方夫(わたなべのりお)理事長(65)は「本県を代表する格式高い大会であり、軽々しくやめられるものではない。より充実したコース、大会になるよう、再出発するための有効な3年間と捉えている」と受け止めた。さらに「中断期間中に協賛企業やボランティアなどの協力体制が離れてしまわないよう、築いてきた関係を継続する努力が必要」と気を引き締めた。

 招待選手で出場10回目の那須塩原市鍋掛、JAなすの職員伊藤達志(いとうさとし)さん(34)は「自分の原点の大会で、休止は本当に寂しい。復活し、また参加できることを信じている」と話した。

 優待選手の下野市駅東、保育士福永真弓(ふくながまゆみ)さん(46)は「レベルが高く、ランナー憧れの大会。タフなコースと住民の温かい応援が魅力だった。最後の出場になるかもしれないと思い、一歩一歩踏み締めながら走った」と休止を惜しんだ。