「港町」の一場面((c)Laboratory X.Inc.)

 【足利】市出身の映画監督想田和弘(そうだかずひろ)さん(47)の作品を上映する「第3回あしかが映画塾」が6月17日、大月町の「ユナイテッド・シネマ アシコタウンあしかが」で開かれる。今年公開の新作2本を上映し、トークショーも予定。想田監督は「古里での上映はうれしい。多くの人に見てもらえれば」と来場を呼び掛けている。

 上映するのは、「観察映画」を提唱する想田監督の新作「港町」と「ザ・ビッグハウス」の2本。観察映画は事前リサーチや台本づくりによる予定調和を排し、「行き当たりばったり」で撮影を進める想田監督独自の制作スタイル。今回の2作は瀬戸内の小さな町と、米国最大のアメリカンフットボール場を舞台とした観察映画の第7、8弾。

 「港町」には、2015年公開の前作「牡蠣(かき)工場」の撮影で知り合った岡山県旧牛窓町(現瀬戸内市)の人々が登場する。「ワイちゃん」と呼ばれる高齢の男性漁師の船に同行するなどし、漁や競り、鮮魚店の様子を撮影。海辺の町の美しさやもの悲しさを映しだした。

 また「ザ・ビッグハウス」では、ミシガン大の学生13人らと、収容人数10万人以上の巨大アメフト場の観客席やバックヤードでカメラを回した。白人が多い観客席やバックヤードで皿洗いする有色人種を捉えることで、アメフト場に浮かび上がる「アメリカ」という国の姿を観察している。