リハーサルで上映した切り絵アニメーション「字降松」

 足利銘仙柄のあんどんなどで夜の名所旧跡を飾る「足利灯(あか)り物語」が23、24の両日、栃木県足利市昌平町の史跡足利学校など市内各所で開かれる。今年の目玉は同学校に伝わる物語「字降(かなふり)松」を題材に、文星芸大の教員、学生らが新たに制作した切り絵アニメーションの上映。このほど同学校で上映リハーサルを行い、関係者は「夜の屋外という雰囲気と共に楽しんでほしい」と期待している。

 字降松は戦国時代、同学校が最も栄えた頃の庠主(しょうしゅ)(校長)九華(きゅうか)和尚にまつわる言い伝え。学徒が読めない漢字を紙に書いて松の枝に結んでおくと、翌朝には読み仮名が記されてあった。学徒は甘えを恥じて、松に頼らなくなったという。

 アニメは文星芸大の繁村周(しげむらしゅう)助教と学生、繁村助教の芸術活動ユニット「ハシトカミ」らが手掛けた。2月から制作に取り掛かり、同学校などで取材を重ねて切り絵を作り、エンドロールも含め約8分間の作品に仕上げた。

 灯り物語の期間中、同学校の方丈に横6メートル、高さ2・4メートルのスクリーンを設置して繰り返し上映し、庭園から楽しんでもらう。繁村助教は「スチールギターの音楽も含め、余韻が残り『もう一度見たい』と思えるアニメにした」と話す。

 アニメ制作は県大学地域連携活動支援事業の一環で今後、足利氏を巡る作品制作も予定しているという。灯り物語は足利織姫神社、物外軒、ゆきのわ長屋周辺などで展開される。同学校は午後5時半~8時。同時間帯は入場無料。

 (問)市観光協会0284・43・3000。