栃木市災害ボランティアセンターの活動開始から16日で1カ月。被災地では床下の泥出しなどが続いている=15日午前、栃木市

 台風19号で県内最大の7500棟以上が浸水した栃木市では、災害ボランティアセンターの活動開始から16日で1カ月がたつ。被災直後のボランティア不足はかなり解消されたが、なお100件近くの家屋などがボランティアを必要としている。支援を必要としているが表に見えない被災者の掘り起こしも課題で、センターは高齢者宅などの調査を行っている。活動は年明けまでかかる見込みだ。

(斉藤章人(さいとうあきひと))

 15日、永野川の堤防決壊により床上浸水した民家。畳などの片付けは完了したが、床下に大量の泥が残り、消毒もできていない。5人のボランティアは床下にもぐり、泥をかき出した。泥を入れた土のう袋は、庭などに積まれていった。

 今災害で9回目のボランティアとなる小山市中久喜、武田文雄(たけだふみお)さん(71)は「復旧作業はけっこう進んでいるけど、床下の泥出しとかやることは次々に出てくる」と汗をぬぐう。

 センターは、14日までに延べ6524人を派遣。派遣希望があったりセンターがニーズを掘り起こしたりした677件のうち、588件で作業が完了した。残る89件もほとんどが作業に着手している。泥出しなどの重作業から屋内外の片付けなど軽作業に移行しつつあり、担当者は「一時期よりも落ち着いてはきている」とみる。

 一方、5回目のボランティアという東京都台東区、イベントスタッフ山崎峻(やまさきしゅん)さん(28)は「お年寄りは遠慮がちの人も多い。こちらから『何が必要ですか』と聞くと、また新しい作業が出てくる」と指摘する。

 センターは2週間ほど前からニーズ調査を開始。支援を求めづらい高齢者や1人暮らしの家を対象に、職員が回っている。最近は1日5~10件ほどの掘り起こしができているという。

 センターによると、重作業は今月中、軽作業は年明けまで活動が見込まれる。担当者は「たくさんの方に協力いただき大変ありがたい。だが、まだ支援を必要としている人はいる」と引き続き支援を求めている。