バンドメンバーと一緒にリハーサルを行う三輪さん(左)

 ウクレレを学ぶ町民グループ「唄(うた)うウクレレ」10周年記念コンサートが17日、栃木県の野木町文化会館エニスホールで開かれる。ハワイアンの響きを引き立てるスチールギターを担当するのは全盲のマッサージ師三輪傑(みわたかし)さん(42)=丸林=だ。ただでさえ難しいといわれる楽器を手と耳の感覚だけを頼りに独学で習得し、周囲を驚かせた。「昔の曲でも格好いいと思ってもらえる演奏を目指したい」と話している。

 「唄うウクレレ」は町の生きがい講座でウクレレを学んだ生徒を中心に、現在18人で活動している。

 趣味でギターを弾いていた三輪さんは5年前、ウクレレ指導者の森隆(もりたかし)さん(75)=友沼=と出会ってグループに入った。「スチールギターがあれば、もっとハワイアンらしい演奏ができる」と自ら挑戦した。

 指で直接弦を押さえる一般的なギターと異なり、スチールギターは金属製のバーを弦に走らせて奏でる。音階の目安となるフレットもない。森さんは「『目が見えなくて弾ける訳がない』と言う人もいた」と振り返る。

 本場ハワイでも弾く人は減り、三輪さんの周りにも教えてくれる人はいない。昔の音源を手本に、正確な音を出すための感覚を養った。「苦しいけど、楽しい」。三輪さんは練習を重ね、2年後には人前で演奏できるまでになった。

 現在は森さんらと共に「三輪たかし&サンフラワーズ」としてウクレレ、ギター、ウッドベース、スチールギターの4人でバンドを結成。イベントで演奏する機会が増えた。

 「練習や演奏会場への移動はみんなが協力してくれる。それで続けてこられた。ハワイアンを通してみんなと知り合えたことが僕にとっては最も重要なこと」と言う。

 コンサートはウクレレ、フラダンス、ハワイアン・ライブの3部構成。17日午後1時半開演。入場無料。(問)伴光夫(ばんみつお)さん方0280・56・0155。