「玉川の湯」の大浴場。なじみ客らが久しぶりに名湯を満喫した=14日午後、栃木市室町

「玉川の湯」の入り口。再開を聞きつけたなじみ客らが、笑顔でのれんをくぐった=14日午後、栃木市室町

「玉川の湯」の大浴場。なじみ客らが久しぶりに名湯を満喫した=14日午後、栃木市室町 「玉川の湯」の入り口。再開を聞きつけたなじみ客らが、笑顔でのれんをくぐった=14日午後、栃木市室町

 台風19号で被害を受け、営業休止を余儀なくされた栃木市室町の銭湯「玉川の湯」。被災から1カ月余りが経過した14日、復旧が完了し営業を再開した。待ち望んでいたなじみ客らが多数訪れ、老舗の「名湯」復活を喜んだ。

 被災直後は、大浴場や配管にまで大量の汚水や泥が流れ込む壊滅的な状態だった。そんな中、店主内木晴樹(ないきはるき)さん(41)の仲間らが連日復旧作業に協力。他にも多くが駆け付け、復旧作業を支えた。全国の銭湯からもタオルなどが届いたという。

 この日は新調した配管を調整したり、湯を沸かすためのまきを切ったりと、着々と準備が整えられていった。堆積した泥に足を取られ、けがをしていた内木さんの義母椎名克江(しいなかつえ)さんも復調。「みんなの協力があったからこそ早く再開できた。本当にありがたい」と番台に立った。

 午後3時、営業再開。入り口前で列を作り、待ちわびていたなじみ客らが次々に笑顔でのれんをくぐった。再開後の1番風呂に漬かった平井町、川堀尚見(かわほりなおみ)さん(50)は「ここの湯は芯まで温まる。復活してくれて心からうれしい」と久しぶりの湯を満喫していた。

 内木さんは「いつもと変わらぬ気持ちで再開したけど、お客さんから『いい湯だったよ』と言われ、やっと肩の荷が下りたよ」としみじみ語った。煙突からは1カ月ぶりの煙が立ち上っていた。