機械群の泥の排除が続く横尾製作所=8日午前、鹿沼市

工作機械の修理が続く横尾製作所=8日午前、鹿沼市

思川の応急堤防と道路が復旧した横尾製作所=8日午前、鹿沼市

機械群の泥の排除が続く横尾製作所=8日午前、鹿沼市 工作機械の修理が続く横尾製作所=8日午前、鹿沼市 思川の応急堤防と道路が復旧した横尾製作所=8日午前、鹿沼市

 台風19号の本県直撃から12日で1カ月を迎えた。被災しながらも、操業再開にこぎつけた企業がある一方、鹿沼市口粟野の横尾製作所では泥の排出など懸命な復旧作業が続く。金属部品精密加工の工作機械群が被災し、修理も緒についたばかり。横尾敏行(よこおとしゆき)社長は「なんとしても従業員50人の雇用を守らなければならない」と決意を新たにして再生に全力を尽くしている。

 横尾製作所は思川の堤防が決壊し、約2千平方メートルの工場内に濁流が流れ込んだ。マシニングセンター、CNC旋盤など約80基が高さ60センチ程度浸水し、モーターや数値制御装置など電気系統が損傷した。

 しかも工場に通じる堤防沿いの道路が流され、電柱も倒れて電気が寸断された。このため本格的な復旧作業に取り掛かれたのは、緊急仮設堤防工事に伴い道路が使用できるようになった先月20日。通電したのは今月6日からだ。機械メーカーによる修理は先月末から始まった。大きな工作機械の下にたまった泥を洗い流す作業を続けている。

 ただ、同社しか製造できない部品があるため、工作機械4基は搬出してメーカーで修理を急ぎ、今月末をめどに、こうした部品の一部製造再開を目指す。

 横尾社長は「電気が来たので、修理を急ぎたいが、機械は精密なので慎重に修理しないと故障や出火の原因になる。泥を残すとほこりになり、精密加工に支障が出る。区画を区切って、順を追って復旧していくしかない」と説明する。

 同社によると、浸水は初めてだが、こうした水害が今後も起きないとは限らない。横尾社長は「この場所で操業再開を目指しつつも、同時に水害や土砂崩れのない工業団地など居抜きで操業できる工場への移転も考えたい。行政にも情報提供や支援を願いたい」と訴えている。