濁流が流れ込み使用不能となった柳田緑地のソフトボール場=2019年10月18日午前

被災前の公式戦が行われていた柳田緑地のソフトボール場=2019年9月14日午前

濁流が流れ込み使用不能となった柳田緑地のソフトボール場=2019年10月18日午前 被災前の公式戦が行われていた柳田緑地のソフトボール場=2019年9月14日午前

 県内で唯一、ソフトボール専用の常設球場として使われていた宇都宮市の柳田緑地ソフトボール場が、10月の台風19号で被災した。濁流が流れ込み、グラウンドは一面、河原の石が敷き詰められた状態に。かつてのグラウンドはバックネットやベンチが傾き、マウンドがあった場所には大きな流木が横たわる。「聖地」の復旧は長期化すると見られ、大会関係者は代替会場の割り振りなどに頭を悩ませている。

 緑地は鬼怒川右岸の河川敷にあり、柳田大橋を挟んで上流に野球場3面、ソフトボール場4面、サッカーグラウンド1面が造られている。下流にも野球場が2面あり、長年、スポーツ愛好家たちの活動拠点施設として親しまれてきた。

 しかし10月12日深夜、台風19号が本州に近づく中で、グラウンドと鬼怒川の流れを仕切っていた小さな堤防が決壊。ソフトボール場をはじめ、柳田大橋上流のグラウンドが一面水浸しになった。

 決壊した場所はソフトボール場の真横で、堤防造成時に積み上げられた大きな石もグラウンドへ一気に流れ込んだという。水位はベンチの支柱に付いた泥の跡などから、ピーク時で2メートル近くまで上がったと見られている。

 堤防の決壊地点より上流にあった野球場2面とサッカー場は浸水した程度で、被害がひどかったのはソフトボール場と下流にあった野球場1面。グラウンドがあったとは思えない惨状に、地元の同市平出町出身で県ソフトボール協会の菊池幸雄(きくちゆきお)副理事長(81)は「過去の台風の影響で、川の流れが今回決壊した堤防に直接当たるように変わった。心配はしていたが」と振り返る。

 このソフトボール場では、毎年、約30の大会を開催してきた。年内も9大会が残っていたが、6大会を中止し、3大会を県内他市に変更。復旧の見通しが立たない中、来年はそれらの大会を全て他球場に移す方向で調整を進めている。

 一方、緑地を管理する宇都宮市は今月5日の臨時市議会で、台風被害に対応するための補正予算を可決した。現在、同公園も復旧に向けた測量が始まっており、掛布張山(かけのはるさん)スポーツ振興課長は「利用者の皆さんのために、できるだけ早く作業を進めていきたい」と話している。