台風19号の本県直撃から、12日で1カ月となる。県内では4人の命が失われ、現在も栃木、足利、佐野の3市で79人が避難生活を余儀なくされている。河川の氾濫などで大規模な浸水被害が発生し、住家被害は1万4500棟超。公共土木や農業などの総被害額は約821億円に膨らんでいる。インフラ復旧や住宅再建が進みつつある一方、大量の災害ごみが各地に積み上がるなど爪痕はいまだ深い。

 県災害対策本部のまとめによると、11日午後2時現在で床上浸水は6745棟、床下浸水が6372棟に上る。被害認定調査が済んだ住家では全壊が59棟、半壊830棟、一部損壊515棟。2015年の関東・東北豪雨での約6千棟の2倍以上となる。同日までに21市町で災害救助法、8市町で被災者生活再建支援法の適用が決定している。

 これまでに判明している被害では、河川や道路など公共土木施設で365億9千万円。本県特産のイチゴなど農作物の被害も大きく、農業関連が169億3400万円。森林関連では林地崩壊などで53億600万円、中小企業190億円、公立学校25億1900万円、水道施設17億6900万円に上る。

 県は被害対応として577億3千万円の補正予算を編成した。災害発生直後では最大規模となった。各市町でもそれぞれ補正予算を専決処分するなどしている。

 国、県管理の河川で緊急対策が必要な箇所では応急復旧が完了した。道路も一時は県道168カ所が通行止めとなったが、現在は4カ所のみ。市町道86カ所は現在も通行止めのままだ。

 台風被害により発生した災害ごみは約10万トンと見込まれる。特に被害が大きかった栃木市や佐野市などでは処理が大きな課題となっている。