男子市貝の1区・薄根(右)が2区・五味渕にたすきを渡す=那須野が原公園特設周回コース

右手を突き上げてゴールに飛び込む女子大田原のアンカー佐藤=那須野が原公園特設周回コース

男子優勝の市貝

女子優勝の大田原

男子市貝の1区・薄根(右)が2区・五味渕にたすきを渡す=那須野が原公園特設周回コース 右手を突き上げてゴールに飛び込む女子大田原のアンカー佐藤=那須野が原公園特設周回コース 男子優勝の市貝 女子優勝の大田原

 男子72回、女子28回県中学駅伝競走大会は9日、那須塩原市の那須野が原公園特設周回コース(男子6区間18・01キロ、女子5区間13・101キロ)で開かれ、男子は市貝が大会新記録の54分33秒で16年ぶり4度目、女子は大田原が45分15秒で2年ぶり4度目の優勝を飾った。

 男子の市貝は全区間で区間賞を獲得する完全勝利。1区薄根大河(うすねたいが)、2区五味渕結斗(ごみぶちゆいと)の2人で2位と約30秒差の独走状態に入った。その後もリードを広げ、アンカー横田銀牙(よこたぎんが)は2位三島と1分22秒差でゴール、従来の記録を1分1秒塗り替えた。3位は厚崎だった。

 女子の大田原は大混戦を逆転で制した。2区の1年生渡辺奈菜(わたなべなな)が5人抜きでトップに浮上。4区小野心寧(おのここね)が区間賞の走りで粘り、13秒差の2位でたすきを受けた5区佐藤(さとう)あいりが先頭の東陽を追い抜き、逆に8秒差をつけてレースを締めた。前回女王の三島は3位だった。

 男女の優勝校は12月15日に滋賀県で行われる全国大会、各上位4校は同1日に神奈川県で行われる関東大会に出場する。

■序盤から全開、全員区間賞 市貝

 秋の深まる那須野ケ原の大地を、青いユニホームが鮮烈に駆け抜けた。男子の市貝が大会記録を1分以上更新する54分33秒で16年ぶりの栄冠。過去に真岡を2度、優勝に導いたベテラン桜井輝之(さくらいてるゆき)監督は「私の教えてきた中でも歴代トップの強さ」と称賛を惜しまなかった。

 圧巻の走りだった。1区薄根大河(うすねたいが)がレースをつくった。「もっと前に行く」とスタート300メートル地点でトップを奪うと、そこからは独走状態。「全国で全力を出したい気持ちが強かった」。今夏に所属する野球部の練習で肋骨(ろっこつ)を折り、満足な成績を残せなかった悔しさをぶつけ、2位に10秒差をつけてたすきを渡した。

 2区以降の選手たちも上のステージを見据えて奮起した。2区五味渕結斗(ごみぶちゆいと)は「さらに離す」とリードを約20秒に広げ、3区鈴木柊太(すずきしゅうた)も「区間新くらいの走りをする」と全力で疾走し、後続を300メートル以上も引き離した。区間新記録こそなかったものの、最終6区まで全員が区間賞を獲得。総合力の高さを見せつけた。

 2002年に全国3位の実績がある男子市貝。昨年の全国大会(6区計18キロ)は桂(京都)が56分33秒で制した。4位に入った三島の県大会の記録は56分46秒。この日の走りを再現できれば、県勢5年ぶりの日本一も夢ではない。「全国でも通用することを実感した」。笑顔で語る薄根の瞳は自信に満ちていた。