【小山】市は9日までに、現在進行中の第6次市行政改革の進捗(しんちょく)状況として2015~18年度までの4年間に実施した行革の結果として23億3千万円の累積効果額があったと発表した。しかし、ふるさと納税の寄付額のみを計上して他の都市への流出額を無視しており、発表された累積効果額は実態を正しく反映しているのか疑問が残ると言えそうだ。

 市によると、積極的な行政経営で収入を増やしたり、合理化や人件費削減などで捻出した効果を金額に換算し、その積算を累積効果額としている。103の取り組み項目があり、チェックシートを基に各部局が算出したものを市行政経営課がまとめている。

 ふるさと納税の項目は市総合政策課がまとめた。4年間の効果額を寄付額から返礼品の実費、事務手数料、広告費を差し引いて1億1624万円と算出した。しかし同じ期間に他の都市へ流出したふるさと納税の累積額は3億8450万円。単純に計算すると2億6826万円の赤字になる。

 流出額を効果額に反映させなかったことについて同課の担当者は、チェックシートに流出額を書き込む様式になっていなかったことを反省点として挙げた上で「何もしなければ寄付額もゼロだった」として理解を求めた。また他都市への流出額は、後年度に75%が国から地方交付税として補てんされると説明している。

 白鴎大経営学部の小笠原伸(おがさわらしん)教授(都市戦略)は「実際の影響は小さいといえども、他の都市に流出するふるさと納税の寄付額がそれ以上に存在していることも情報として市民へ共有する必要がある。市は市政への市民の理解を適切かつ謙虚に得てゆく取り組みが必要だ」と話している。