遊歩道や側溝の土砂を片付けるNPO法人メンバーやボランティア

 【宇都宮】市内にも大きな被害をもたらした台風19号。大雨で氾濫した市中心部の田川沿いには、今も復旧の手が届かない場所が残る。遊歩道や広場もその一つだが、「日常の景色を取り戻そう」と市内の複数のNPO法人が手を取って復旧を進めており、9日もボランティアと協力して土砂の片付けに汗を流した。近隣住民にも寄り添い、支援の要望を拾い上げている。

 活動は認定NPO法人「宇都宮まちづくり市民工房」(安藤正知(あんどうまさとも)理事長)が主体となり、10月30日から行っている。台風が直撃した後、田川沿いでは県の委託で市内の建設業者が土砂や災害廃棄物などを撤去していたが、主に右岸側の遊歩道などでは土砂や枯れ草が残ったままになっていた。

 市民が利用する身近な場所の復旧をいち早く進めるため、同法人は市内の4団体と連携し、「田川クリーンアップ大作戦」と題した活動をフェイスブックで情報発信。集まったボランティアと共に、千波町の遊歩道やサイクリングロード、大曽5丁目の広場などで清掃に取り組んできた。

 これまで7回の活動に約350人が参加。路上にたまった土砂や手すりに絡まった枯れ草などを片付け、元通りの景観になりつつある。

 活動には被災者とコミュニケーションを図り、必要な支援を聞き取る目的もある。この日は遊歩道の清掃に加え、浸水被害のあった今泉2丁目の住民からの依頼を受け、住宅前の側溝の泥出しも実施。参加者7人はスコップで泥を集め、土のう袋に詰める作業を約3時間続けた。

 安藤理事長(59)は「復旧が追い付いていない場所や、支援を求める声はまだまだある。被災した人の暮らしやまちの復興を進めていきたい」と話している。