【佐野】市は8日、市議会全員協議会を開き、台風19号被害の応急対応に充てる経費として計35億9千万円の一般会計補正予算を専決処分したと報告した。市道、河川復旧や産業支援などを柱とした災害対応補正予算案は12月定例会に提出する方針で、今回の分を合わせると総額は165億円程度になるとみられる。岡部正英(おかべまさひで)市長は「来年度の当初予算編成も被災者支援や復旧・復興の取り組みを重点化する」と述べた。

 台風19号の被害を受け、市は10月16日付で、災害対策を行うための人件費や避難所運営経費、当面の土木施設災害復旧経費などとして28億7千万円の補正予算を専決処分した。

 また、市民の要望を受け近く、浸水被害を受けた家屋床下の消毒液散布を始めるのに合わせ、11月6日付で7億1千万円の補正予算を専決処分した。被災者支援として災害見舞金や家財等購入等補助金などの経費も盛り込んでいる。財源は財政調整基金や繰入金のほか、復興支援として寄せられたふるさと納税などを見込んでいる。補正予算の専決処分としては多額だが、市は「いずれも緊急な対応が必要だったため」と理解を求めた。

 市は今後の予算対応として、災害廃棄物や土砂などの処分費に約85億円、市道・河川などの復旧事業に約37億円、被災農家や企業の支援に約7億円-の計約129億円を現時点で見込んでいる。

 市は早急に予算案を編成し、12月定例会に提出する方針だが、「それ以前に緊急を要することがあった場合には、専決処分により補正予算を編成する」と説明している。

 岡部市長は「被害額は概算で140億円ともみられるが、市民生活が一日も早く復旧、復興し安全安心に暮らせるよう努力したい。市民の要望に迅速に答えることも重要だ」と議会側に協力を求めた。