台風19号が近づく中、勤務先の飲食店から出勤を求められた学生アルバイトがいた-。実際にあった例を受けて白鴎大(栃木県小山市)の学生が学生アルバイトに台風当日の対応について聞いたところ、断れずに出勤した例が少なくなかったことが分かり、3日の学園祭「白鴎祭」で発表した。学生は「『避難勧告』はあっても『休業勧告』はない」と問題提起している。

 調査したのは同大経営学部3年岸玲那(きしれいな)さん(20)と同川田沙莉(かわださり)さん(20)。下村健一(しもむらけんいち)特任教授(59)のゼミで課題の一つとして10月末に行った。

 きっかけは、知人が台風19号に伴う大雨が激しくなる10月12日午後、アルバイト先から出勤を求められたことだった。知人は家族と話し合い、出勤できないと返答。後日、店側から「他の人を呼ばなければならなくなった」「命に関わる台風じゃなかったでしょ」などと苦言を呈されたという。

 疑問を感じた岸さんらは学生27人にアンケートを実施。うち8人はアルバイトが休みになったものの9人は「何も言わず(断れず)出勤した」と回答。「本当は休みたかった」という人もいた。一方、小山市内外のスーパーや飲食店15店に学生アルバイトが休みを申し出た場合の対応を聞いたところ、13店は「危険を伴う場合は休みでよい」と回答した。

 岸さんらは「何も言わず出勤して被災するくらいなら勇気を出して命を守って」と呼び掛けている。学園祭は同大本キャンパスで4日まで。