毎日の新聞で、読者の意見を紹介する投稿欄。記者の目が届かない話題や社会に対する斬新な視点、記事への厳しい指摘などがあり、つい読み込んでしまう▼昨年の小紙への総投稿数は9千本弱。2005年から倍近くに増えている。一方で紙面に載せられるのは年間では2500本弱なので、倍率は4倍近い。掲載できないものも多く心苦しい▼その投稿者の親睦団体である下野新聞読者登壇会が、設立60周年を迎えた。会員は60、70代を中心に20~90代が50人ほどいる。斎藤紀子(さいとうのりこ)副会長(79)=日光市=は、投稿歴60年、会員歴55年の大ベテランだ▼他紙も含め総掲載数は1千本を超え、少しずつまとめた本も発刊した。最近は身近な話題が多くなり、投稿文が載るたびに30件ほどの反響がある。「掲載されるとうれしいし、やりがいを感じる」という▼物事を見聞きして判断、整理し文章にするという行為が、脳の機能強化、老化防止につながる、という研究成果も目にする。先頃の記念パーティーに参加した会員の姿を見れば、その効果は疑いようがない▼入会13年で掲載数300本にあと1本と迫っている星紀昭(ほしのりあき)会長(79)=宇都宮市=は「20代から40代の若い会員を増やしたい」。近年は「10代の声」への投稿も増え、将来の会員候補はめじろ押し。一緒に盛り上げてほしい。