2017年3月に起きた那須雪崩事故の再発防止策の一環として、県教委とスポーツ庁は2日、宇都宮市の県総合教育センターで登山指導者講習会を開き、高校山岳部顧問ら約30人が登山時の救急対策を学んだ。
県山岳・スポーツクライミング連盟の役員4人が講師を務め、それぞれが実技実習を行った。
同連盟医科学委員長の上小牧憲寛(かみこまきのりひろ)さん(済生会宇都宮病院救急・集中治療科医長)は、けが人への応急手当てを教えた。首の痛みを訴えて立ち上がれない人がいるとの想定の下、衣服やエアマットを首に巻き、テーピングで固定する方法を伝えた。
他には効果的なテーピング法や、けが人の搬送方法に関する実習があった。
受講した宇都宮高登山部顧問の湯沢真一(ゆざわしんいち)教諭(39)は「知識として持っていた内容も、実習で体験したことで一層の定着が図れた」と話した。