被災者の不満が相次いだ豊穂川流域住民説明会=2日午前、小山市立木

 台風19号の影響で氾濫した小山市の豊穂川流域住民を対象にした説明会が2日開かれ、市と県栃木土木事務所がこれまでの経過や今後の対策を説明した。2015年の関東・東北豪雨に続いて短期間で2度の浸水被害に遭った住民が多く、予定を1時間以上超えても質疑応答が続き、納得できない住民から怒号が出る場面もあった。

 今回の水害では思川と支流の豊穂川に挟まれた大行寺を中心に、365棟の住宅が浸水被害に遭い、このうち195棟が床上浸水した。前回は増水した思川から豊穂川へ逆流して内水氾濫が発生した。今回は逆流を防ぐ水門が17年に完成したが、豊穂川の排水がうまくいかずに氾濫した。

 住民からは排水の不手際を指摘する声が相次いだ。市によると、豊穂川と流域の二つの農業排水路で合計9台の仮設排水ポンプを運転させたが、このうち豊穂川水門近くの2台は閉門後間もなく水没した。市建設水道部の古川幸一(ふるかわこういち)部長は「ホースの長さが足りなかったため、やむなく堤防の下にポンプを置いた」と説明し陳謝した。

 「前回の水害から4年の間に何をしていたのか」などとの指摘も相次いだ。大久保寿夫(おおくぼとしお)市長は、豊穂川を国や県から河川改修の補助が出やすい1級河川に指定するのに時間がかかったことを説明した上で「指摘は重く受け止め、市民に寄り添った市政運営を心掛ける」と理解を求めた。

 4年前に続いて自宅が浸水被害に遭った大行寺の女性(62)は会合終了後の取材に、豊穂川の成り立ちが農業排水路だったことを指摘した上で「都市計画税を払っている市街化区域に住む私たちが、農業排水で浸水被害に遭うのは納得できない。市はこうした声に応えていない」と憤慨していた。